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定年間際の私のような者には、
雑誌や書籍など、本という媒体はやはり
普段から必需品だったりするのですが、最近は
そうでもないのが現実になりつつあるようで。
最近の自費出版裁判騒動も、こうした背景の延長にあるのでしょうが、
そもそも出版不況はどこに原因があるのか?というと、
●中間層の数十万部売れる書籍がなくなってきた
●新書や文庫本といった『安くてコンパクト』な本を出せなかった
というのが直接の原因。
ただし、これは何も出版関連に限らず
コンテンツ産業全体にも関係している話のようです。
『DIME』誌がしたある特集記事によると、
1日(平日)の一般的な時間割り当ては、
睡眠、仕事を除いて1時間以上を費やす項目は、
●食事 …… 1時間強
●通勤 …… 1時間
●テレビ、ラジオ、新聞、雑誌 …… 1~2時間
●休養、くつろぎ …… 1時間強
●身の回りの用事 …… 1時間
しかないのだといいます。
つまりは、本を読んだり、ゲームをしたり、映画を見たりする時間は、
すべてを合わせても1日1時間程度しかないというわけです。
可処分所得ではなく、可処分時間。
それが現代の縮図。
このたった1時間の余裕をいろいろなもので奪い合う。
すると、1つのものに費やす時間は短くてコンパクトなほうがいい、
となるのでしょう。
実際に、読んだり遊んだりし始めれば、
きっとそういうことのは忘れてしまうのでしょうが、
買うまでの心理的要因としては、「コンパクト」なほうが望まれるのでしょうね。
すると、出版物というものは、作りこみが前提の商品だけに
いろいろと不利なのでしょう。
名物出版社も、どんどん水没していく時代。
なんらかいい方法があればいいのでしょうけど、
電子辞典やその他の展開。
どれも面白そうですが、もう一歩「これは」というものが
何かあるといいのでしょうけどね。
今の状態を脱せないために、先日の
自費出版詐欺のような問題も出てきてしまったのでしょうが、
なんとも悲しい話です。
▼本は死なず
▼売れない本にもドラマがある