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定年をもうすぐ迎えるという方にお祝いと挨拶はどうする? その準備と現状、世の中の動向も含め、お届けします。
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自民党や民主党のあいだで政治家の世襲を制限しようとする動きが広がっている。たしかに自民党議員の約4割が世襲で、麻生内閣の閣僚17人のうち11人が世襲。この世襲の多さが政治の停滞の原因で、新人が政治にかかわる機会を奪っているとの見方も少なくない。

しかしその一方、国会議員の「定年」はなぜかあまり議論にならない。じつは国会議員には企業やお役所のような定年がないのだ。一般の企業では60~65歳が定年ゾーンだが、国会議員の場合、衆参両院合わせた722人のうち、60歳以上がなんと約43%。現職最年長は84歳(自民党の中山太郎衆院議員)というすごい世界なのである。

なんで定年がないのか。国会議員については憲法43条で「全国民を代表する選挙された議員」と定められている。有権者に選ばれて議員になった以上、高齢がダメとは一概にいえない。とはいえ、高齢の議員が長く現職にいると新人が出てきづらい。そこで、政党によっては独自に定年制をつくったりしているのだ。自民党では衆院比例区73歳未満、参院70歳未満を候補者の公認基準としていて、民主党も衆院の新人は60歳未満、前職・元職は65歳未満と定めている。

だが、欧米諸国をみると、もともと議員に定年がないうえ、政党が定年をつくっている国もほとんどない。米国も英国も、政党に定年の規約なんてないのである。とくに、年齢差別にうるさい米国は高齢議員に寛容でもあり、80代の議員もめずらしくない。

ただし、日本と違うのは、立候補者の選定がより厳しくおこなわれること。米国の連邦議会選挙では同じ政党から複数の立候補者が出ると、予備選挙をして本選の候補者を決める。英国は政党が候補者を厳選したうえで徹底的に教育する。高齢でも現職だからと優遇されたり、家業を継ぐように2世が議員になったりすることは少ないという。議員に定年がないのは、議会制民主主義では議会や議員の自治が基本理念だからでもある。自分たちに甘くては議会制民主主義とはいえないのだ。
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